9月が終わる。
月並みだが早い物で、明ければひとつ、歳を重ねる。
昨夜の天竺牡丹は賑わいを。
その中、珍しく見知らぬ女性が訪ねてきた。
看板サイン等が、全くない我が店。
通りがかりは、まず無い。
「どなたかのご紹介ですか?」
と訊ねた所、
「わたしの初恋の人だから」
の返事。
正直、心臓が止まるかと思った。
聞けば、幼稚園の同級生。
今より、30年以上の昔である。
勿論、どの人かはわかった。
記憶力は良いつもりだ。
ただ、彼女の記憶力にはまいった。
覚えていない事ばかり。
人づてに聞いて態々だったらしい。
驚きが嬉しさに変わった。
彼女の初恋の人が、むさい中年になっていた事に対する感想は、遠慮しておいた。
野暮かな?
と思った。
面白い店主がいる、との紹介をしてくれたお客様がいて、昨日も新規の女性が更に。
年々人見知りになってしまい、そんなこんなで昨夜の我が店はぎこちなく。
この仕事は本当に様々人に出逢う。
と言うか、彼ら彼女らの人生を少しだけ覗き見させてもらっている感じだ。
今宵のスタートはまだ。
どのように時間が流れるか?
顧客様のリクエストの柳ジョージを本日購入。
しゃがれ声に切なくなり、聞いていた中学時代を思い出している。
